coming up roses
2008年 10月 21日
もしかしたら、数年前にも彼のことは書いたかもしれません。
彼の音楽に出会ったのは、かれこれ12年前にさかのぼります。
アメリカ西部・ド田舎にあるカレッジの寮で、夜中BGM代わりにつけていたMTV。
ブラウン管から流れてきた音楽に、そしてその映像に私は魅入ってしまいました。
忘れないように彼の名前をメモに残し、数日後、町にある唯一のレコード屋で尋ねました。
「素晴らしい音楽なんだ、彼の音楽は。 絶対に気に入ると思う。」
と、お店の方が新品のCDケースフィルムを破ってまで、視聴させてくれたこと。
ヘッドフォンからこの曲が流れてきた瞬間すっかり魅了されてしまったこと。
本当に、今でもよく覚えています。
初めて観た彼のライブ。 お客さんがみんな体操座りして聴き入っていました。
恥ずかしそうに話す彼。 観客にお金を渡して「ビールを買ってきてくんない?」と頼む彼。
初めて一人で行った彼のショーは、たったのUS6ドル。 ビール2杯分でした。
そして、この曲を演奏する彼を観ながら、私は涙を止めることが出来ませんでした。
哀しいことがあったわけではないのに、彼の音楽は私の奥にある何かを揺さぶったのです。
それからというもの私はすっかり彼の虜となってしまい、私の生活は彼の音楽と共に在り。
と、言いきっても、良いほどの青春時代でした。
あれから12年。
すっかり時間は経過して、もう彼の音楽を頻繁に聴くことはなくなりました。
それでも今日、インターネットラジオから、ふと流れたこの曲と共に、
私の煌びやかな想い出たちが溢れ出し、とっても甘く切ない気持ちになりました。
10月21日、今日は彼の5回目の命日。
私の大切な大切な一曲を、みなさんにもどうしても聴いてもらいたくて。
エリオット・スミス - 偉大なるミュージシャンです。
by futuristicmania
| 2008-10-21 23:53
| 音タイム